出会い

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ダーウィン生活にも慣れた今日この頃、いつもの浜辺でとあるアボリジニファミリーとお互いの故郷の話をしている時、僕がデジカメで日本の写真を見せるとしばらく見た後、おもむろに画面を指でシュっとスライドさせて(僕のデジカメはタッチパネルではない)(その前に指二本でズームもしようとしていた)「次の写真に移動しないぞ。」と言った時、文明の波はここまで来たのかと思いました。

その後、iPhoneを片手に焚火で丸焼きにしたアヒルの肉を手でむしって食べているのを見て旧時代と新時代の融合を見た気がしました。(アヒルはおいしかった)

ある日、奇跡に近いのですが偶然いつもの浜辺で練習していると、とあるアボリジニファミリーがやってきて、その中の一人がおもむろに僕のディジュリドゥを吹き始めるともうえげつない上手さで、日本でも何度か演奏した事があり今は世界中で演奏していると言い、よくよく話を聞いてみるとなんとあの世界的に有名なアボリジニバンドヨスインディーのイダキ奏者(ディジュリドゥの事を現地ではイダキと呼ぶ)ガッパンブル氏でした!(たぶんディジュリドゥを吹く人でないとこのすごさはわからない)

ぶったまげながらも冷静を装い、教えて下さいと言うと彼は優しく丁寧に教えてくれ、そして彼の音はとても力強く、それでいて優しく、煌びやかな倍音、異次元のコール、美しいハミング…
彼の演奏に宇宙を感じました。

そしてガッパンブルの子供たちと一日中海で遊び(めちゃめちゃ可愛い)
またしてもエイをご馳走になりバイバイしました。
(これがどのくらいすごいことかと言うと、ギタリストを夢みてる人がアルフィーの高見沢氏に偶然浜辺で出会い直接ギターを教えてもらいエイをご馳走になるくらいすごい)

最近街で「おまえバルンガで優勝したKenだろ!」といって御飯やお酒をご馳走してくれる事も多くなり(よほどお金がなさそうに見えるのか)ダーウィンにも愛着がでてきた今日この頃ですが、たくさんの思い出を胸にダーウィンを離れることを決めた、そんな冬も終りに近づいたオーストラリアの朝です丹田

よし、次は東へ行こう。

PS.マーケットなどでディジュリドゥを吹いているとアボリジニの女性から求愛されることがあるのですが、僕の顔の前にお尻を突き出し、もはや残像しか見えないスピードで腰を上下に激しくシェイクさせながら迫ってきた時、僕はどう対応するのが正解なんでしょうか…